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SRIDジャーナルとは


「SRIDジャーナル」は、国際開発のあり方、進め方について、斬新で面白く、知的で革新的な考えとアイディアをブログのような形で、世界に向けて発信していこうとするものです。学術論文集を目指したものではなく、SRID会員と友人達のアイディアを広く提供することが一番大きな目的です。内容は論説、提言、書評、エッセイ、フォーラム、等々何でもありです。日本と世界の識者の間で共有していただければ望外の喜びです。この趣旨に共感される読者からの投稿も歓迎いたします。年に2回という限られた発行ではありますが、人々の心に共感と明日への希望を与えられるように、努力して行きたいと思います。


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途上国アルバム(佐藤桂子:トルコ)

積み上げられたスパイス 可愛いスカーフの女の子 ハサンケイフの全貌

巻頭エッセイ

国際教育協力はどこへ行く:すべての人に夢と希望を

千葉杲弘

元国際基督教大学教授、元UNESCO事務局次長


筆者がユネスコ事務局に採用されたのは1961年5月、史上初めて世界規模の初等教育発展計画の実施が始まった時であった。学生時代から国際理解教育の理念に強い感銘を受けユネスコで働くことを夢見ていたが、アジアの初等教育拡充計画(カラチプラン)の実施を担当する教育局のアジア課で働くことになった。そして現在はユネスコの国際教育協力に直接携わった第一世代の最後の生き残りとなってしまった。


以下、日々薄れゆく記憶を頼りに、半世紀にわたり筆者が歩んできた国際教育協力の道を振り返り、未来への夢を語りたい。


国際教育協力の原点

教育は長い間、国家主権の聖域とみなされ、外部からの干渉を拒み、国際的協力は実現しなかった。国際連盟も、教育分野の国際協力には直接踏み出せず、国際的な“知的協力”に限定せざるを得なかった。国際連盟の努力もむなしく世界は第2次世界大戦に突入し、人類史上最悪の犠牲と破壊をもたらした。連合国間では、戦闘が激化する中、すでに戦後の再建・復興の計画に乗り出していたが、その議論はやがて人間の尊厳の確保、自由と民主主義に基づく恒久的平和構築の必要性に移っていった。


かくして生まれたユネスコ憲章、特にその前文に記された「人の心の中に平和のとりでを築く」という理念を人類の知的、精神的連帯の上に実現するという信念は、国際教育協力の原点であると筆者は確信している。国際社会の強い支持を受け、国家主権の壁に大きな穴を開け、教育分野での国際協力の道が開かれた。ユネスコが主導した最初の活動は人権と自由の尊重に基づく平和の実現を目指す国際理解教育であった。


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